自律神経は体中にめぐっており、この神経が乱れると肩こり、腰痛、頭痛、めまい、倦怠感、便秘、下痢、眼精疲労、動悸、息切れ・・・などなど様々なことを引き起こしてしまいます。
この記事では自律神経とは何かということから、自律神経の働き、乱れるとどうなるか、乱さないためにはどうするかということを記載しております。本記事を見て頂ければ自律神経の働きについて知ることができます。
本記事は書籍等を元に私が勉強してきたことを記載しております。一般的な内容に沿っていますので、参考にしてもらえればと思います。
目次
自律神経とは?
自分の意思には関わらず、体の機能を自動的にコントロールしてくれている神経のことです。脳から脊髄、そして全身に巡っています。
自律神経働きの例)
・食べた物を体が勝手に消化吸収してくれている
・心臓が自動的に動いてくれている
・体の中で血液が流れている
・内蔵が動いている
こういったことは自分の意思とは関係なく、体が勝手にやってくれています。
以下が神経に関する図です。
神経は体の中心部にある中枢神経と体の隅々まで巡っている末梢神経に分かれます。
体性神経系は体表にあり、自律神経は体内にあります。
運動神経は脳から指令が出て、手を動かしたり、足を動かしたりします。
感覚神経は五感の情報を伝える神経のことで、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚などの体外から受けた刺激に反応して、脳の中枢にそれらの情報を伝えます。
体を動かすには神経が作用しますが、主には内臓など、自動的に働く”自律”している”神経”が自律神経です。
自律神経は2種類ある
自律神経には“交換神経”と“副交感神経”の2種類があります。この2つはシーソーのように互いに働き、正反対の役割を担います。
2つの神経がバランスよく働くことで体を正常に保っています。
交換神経について
スイッチONの状態、活動的になっているときに働く神経です。
昼間の活動時、緊張時、ストレスがかかっているときには交換神経が優位になっています。
疲労回復といったことは後回しになります。
日中の活動的なときは80対20くらいで交換神経が優位だと言われています。
副交感神経について
スイッチOFFの状態。リラックスしているときに働く神経です。
夜の睡眠時や食事をするとき、お風呂に入る、体を休めているときには副交感神経が優位になっています。
内蔵の働きは活発になり、消化吸収、老廃物の排出、疲労回復、損傷の治癒などが促進されます。
リラックスしているときは30対70で副交感神経が優位だと言われています。
交換神経と副交感神経のまとめ
2つの神経はシーソーのような関係になるので、交換神経が働いているときは、副交感神経の働きは抑えられ、副交感神経が優位の時は逆になります。
どっちの神経が良いかというわけではなく、活動的なときは交感神経が、休む際は副交感神経が優位になることが大事です。状況に応じてバランスよく2つの神経が必要に応じて働くことが良い状態です。
交換神経は”戦う際に働く神経”、とも言われていたりします。
熊に遭遇したとき、戦うか逃げるか、どっちにしても体は活発な戦闘モードになり、交換神経が働くというのがよく言われる例えです。体は緊張状態になり、心臓は鼓動を高め、心拍数はあがり、発汗もします。血圧は上昇し、呼吸は早く、浅くなります。
そして戦う際に必要がない胃腸などの内臓機能が低下し、戦うことにそなえ力が入り筋肉は硬くなり、瞳孔は開きます。
このように体が交感神経優位になっているときは、交感神経が働く代わりに、副交感神経の機能が低下します。
その他の例としては交感神経がアクセルで副交感神経がブレーキだとも言われています。
バランスが大事
この2つの神経はバランスが大事です。日中の活動的なときは交換神経が優位で問題ないです。
お医者さんが手術で執刀する際、副交感神経優位で空腹感や眠たさが上回っているといけないですし、スポーツ選手が試合前にお休みモードになっていると戦えません。もちろんある程度のリラックスさは必要ですが、交感神経優位で活動的な状態の方が集中力が高まります。
しかし、休息をする際に交感神経優位だと困ることがあります。
夜寝ようとしてもなかなか寝付けない、食欲が出ない、食べてもすぐに下すなどなどの症状が起きます。次に自律神経が乱れた際について記載します。
自律神経が乱れると
自律神経が乱れると、活動的なときに副交感神経が働いたり、休みたいときに交感神経が働いたりと、バランスがおかしくなってしまいます。自律神経は全身に巡っていますので、体中に支障を起こす可能性があります。
【自律神経が乱れているときに現れる症状】
消化するときは副交感神経優位になっていないと、よだれや胃酸が出にくくなり、食べたものがうまく消化できません。そのため食べてもすぐに下したり、逆に便秘になることもあります。緊張している時は食欲がなくなったり、食べても下痢になったりといった症状があるのは、交感神経が優位になって、内臓の消化機能がうまく働いていないからですね。
・夜中なかなか眠れない
夜寝る際は副交感神経が優位になり、体が就寝に向かいますが、このときも交感神経が優位であれば、体が活動的な状態になりなかなか寝付けません。
自律神経が乱れた際に起こる症状は様々ありますので以下にまとめます。
【自律神経が乱れると】
【体の症状】
吐き気、頭痛、微熱、立ちくらみ、倦怠感、冷や汗、耳鳴り、肩こり、息切れ、だるさ、めまい、生理不順、不眠症、味覚障害、過呼吸、震え、動悸、ほてり、光がまぶしく感じる、下痢、便秘、腰痛、むくみ、手足の冷え、食欲不振
【精神的な症状】
落ち込み、やる気が出ない、憂うつ感、不安感、焦燥感、イライラ、何事にも興味が湧かない、パニック症状、集中力低下
乱れている状態が進むと自律神経失調症などと言われることもあります。
最後に自律神経が乱れる原因と、自律神経を正す生活スタイルについて記載します。
自律神経が乱れる原因
自律神経が乱れる原因は数多くありますので、一般的なことをとりあげます。
・生活リズムの乱れ ・性格 ・ストレス ・体の緊張、ホルモンバランス、睡眠不足、水分不足、過労、偏った食生活、病気
自律神経の働きを正常にするには
自律神経を乱す原因は多くありますので、乱さないためにはとにかく生活習慣を見直すことが大事です。体と心にストレスがかかりすぎないようにすることが大事で、生活リズムを整えることです。
・生活リズムを正す
・睡眠をしっかりとる
・食事をしっかりとる
・水分をこまめにとる
・極力ストレスを溜めこまない
・体を暖める。お風呂に入る
・姿勢を正す、体の筋肉の緊張状態を和らげる